東へ東へ・・・目的地は、ずばり『日本』!
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ナウダラでのホームステイ先の家には

ソーロップ

という少年がいた。

s2014P1137882.jpg


ブア(パパ)とアマ(ママ)の孫、14歳。

彼はこの家の中でも一番英語が堪能だったので、通訳してくれたり、話をたくさんしたりした。




初めて会った時、小さな子供たちの面倒もよく見るし、
朝から晩までよく家のお手伝いをする、とてもいい子だなぁと思った。

ちょびりシャイで、でも優しい子。




初めは緊張していたのか、自ら話しかけて来ることはあまりなかったけど、

数日たつと



『えみりあサ~ン』



と明るく声をかけてくれるようになったり、
冗談を言ってくることが増えて、嬉しかった。




その冗談も日に日にエスカレートしていった(笑)。


まぁ、まだ子供だし、コントロールがうまくできないだけだろうな。


私も顔では笑ったり適当にあしらっていたけど、彼の調子はとどまることを知らない。





彼は、日本で働いている、おじのマヘンドラさんからノートパソコンをもらっていて、
おそらくスカイプなどマヘンドラさんが家族との連絡を取れるようにと預けていたのだろう。
学校でPCに関する授業もあるらしい。


しかし、彼自身にとって、PCはゲームなのである(笑)。


日本式の充電プラグなので、ネパールのコンセントに接続するには変換プラグが必要。

いつもきむくんのを使わせてもらっていたようだけど、
その日はきむくんが片づけていたようだ。


ある朝、日の出頃ドアをノックする音で起こされた。

目をこすりながらドアを開けると、そこにはソーロップ。

「えみりあサ~ン、オハヨゴザイマース!プラグ貸して!」


お前さん、朝一番のあいさつがそれかよ・・・。





ある日の夕方、部屋できむくんと談笑していたところ、
ソーロップもやってきた。
そして笑いながら空いているベッドにドサッと腰を下ろした。

そこには私の電気機器の入ったポーチが・・・。

『ちょっと、あんた、今まわりを全く見てなかったでしょ
アンタがアタックしたこれ、機械がいろいろ入ってるんだよ。
壊れてないみたいだからよかったけど、ちゃんとまわり見て行動してよね!』


特に外国では喜怒哀楽ははっきり表現して相手に接する私は、

こんなところに大事なものを置いておいた私が悪かったんだよなぁ・・・

と思いながらも、すこしきつく注意した。

でも、彼は何故私が怒っているのかわからないのか、キョトンとしていた。

『分かってんの?アーユーアンダストゥッドゥ!?』


それから彼は、夕食が終わるまで、ずっとしょんぼりしていた。
きむくんが声をかけても、テンションが低いままだった。




夕食後、私がもう怒ってないと分かったからか、いつも通りの様子に戻ったけど、



直後、また、しでかしてくれた。



部屋で私のPCをつないでアマ・ソーロップ・きむくん・私でマヘンドラさんと話をしていた時(ブアは自室でテレビに夢中だった(笑))

マヘンドラさんと話せてテンションが上がった彼は、

ふざけて私の顔にパンチ!

軽く目に当たった。

そしてコンタクトが外れた・・・。



コンタクト自体は使い捨てだったので問題はないけど、
当たったのは偶然で、事故だったとはいえ、

『これ(コンタクト)、私の目やメガネと同じなの!
自分が何したかわかってる?
さっきもあれほどきをつけて言ったばっかりじゃん!』


と静かにキレた。


また、シュンとするソーロップ。

ちょっと反省しようね。





それからも何度も彼に注意することがあって、

「わかってんの!?ドゥユーアンダスタン!!??」

て言ってたら、



「えみりあサンはいつも怒ってるよね」
と言って
物まねされるようになってしまった・・・。





私はキレキャラかよ・・・。






そんな彼の夢は、

『マヘンドラさんのように、日本に行き、日本とネパールをつなぐ仕事がしたい』

キラキラした瞳で語ってくれた。


頑張れ、ソーロップ!!







ここでの滞在は、特にソーロップとのかかわりの中で
私は、日本とネパールの『価値観の違い』のようなものを痛感する機会が多かった。

それはどちらが悪いということはなく、
しかし、『受け入れる』ことはまだできなくても『違うことがある』ということを知っておくことが、とても大事なんだということを、旅の中でいつも思う。



ソーロップは綿入りのベストジャケットを羽織っている姿をよく見ていたけど、
あれは、きむくんの私物で、きむくんが『あげた』のでも『貸した』のでもなく、『勝手に着ている』らしい。

『俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの』


ジャイアンか、お前は!


よく見たら、ほんとにジャイアンに見えてきた(笑)

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ある日の午後、帰宅するとアマが、真っ黄色に染まった手のひらを見せて
『今日はね、これを臼で引いて粉にしたのよ。手が黄色くなっちゃったわ』
そういってボールいっぱいのターメリックの粉を見せてくれた。

『僕も手伝ったんだよ』

と言って、ソーロップがやってきた。
「そうなんだ、ソーロップはホントによくお手伝いするよね、ホントにえらいよね
・・・って、ちょ!そのジャケット、黄色いのついてるよ!」

「それ、きむくんのジャケットでしょ?もらったんじゃないんでしょ?
きちんと対応しなきゃダメだよ。ちゃんときれいに洗って、きむくんにも言わなきゃだめだよ」


彼ももう14歳だし、私がとやかくでしゃばることではないのできむくんには話さなかった。

私の思う『きちんと』は、
持ち主であるきむくんに正直に告白し、謝罪して、元通りきれいにして返す
ってことだったけど、
ソーロップはそう思っていなかった(やっぱり)。



二日後、きむくん自身がジャケットの汚れに気づいて、ソーロップを呼び出し。



きむくん「ソーロップ、このジャケット、汚れてるけどどうしたんだ?」
ソーロップ「げ!(ばれちった)えみりあがチクったの?」
きむくん「えみりあ関係ないだろ。」
ソーロップ「ナッシングトゥーハップン!!なんてことないよ!」
きむくん「は?ふざけんなよ。他人のもの汚したり壊したらちゃんと元通りにするのが常識だろ」
ソーロップ「でもショバさん、今いないし(ソーロップの洗濯はいつもショバさんがしていた。この時ショバさんは数日にわたってポカラに行っていて不在だった)。」
きむくん「なんでショバさんにやらせるんだよ!お前が汚したんだろ!お前が自分で洗えよ!」
ソーロップ「・・・わかったよ、あとでやるよ。ネットしたいからスマホ貸して♪」
きむくん「は?今やれよ!ってか、どの口がスマホ貸せとか言うんだよ!!!」




私なら、壊れてかえっくるって予想付くものは貸さないけどね。


きむくんは、

「いいんだ、想定してる。ジャケットはあいつにやろうと思ってる。
でも、筋はきちんと通してもらいたい」

って言ってた。


器がでかいなぁ。私と違う。



ソーロップは下の水場で一生懸命洗ってたけど、汚れは落ちてなくて、何度もやり直し喰らってた。




納得いかない顔だったソーロップに声をかけた。

「日本では、人のものを借りるときは必ず許可をもらわなきゃいけないし、返す時は借りたときよりもきれいな状態にして返すのがマナーなんだよ。
ソーロップは将来、日本に来て働きたいんでしょ?
日本はマナーがとても大事な国だから、もし本当に日本に来たいと思うなら、今からでもそれを知っておくことは大事なことだと思う。
ネパールと日本、違うことがたくさんあるよね。
でも、きむくんはソーロップに意地悪でしているわけじゃないよ。私もソーロップはホントに良くお手伝いして頑張ってるって思ってるし。
もう一度、汚れたところをよく確認して洗ってみよう」




ソーロップは、

また洗い直し!?勘弁してよ!!

って顔して行ってしまった。
彼にはまだそういう理屈は早かったのだろうか。
それとも、『文化の相違』の壁が高すぎるのだろうか。




彼とは、それ以外にもいろいろあったけど、


これだけボロクソに書いてしまったけど、

ソーロップはとても素直で気が利く。



家族の手伝いはすごく良くするし、
小さな子供たちの世話は率先してするし、
きむくんと部屋でしゃべってるときなんかは、部屋までわざわざお茶を持ってきてくれることもある。



リスペクトすべきところがいっぱいある。



そんな彼が、お母さんと電話しているときの顔は、ホントに嬉しそう。



「まだ子供」っていう部分と「もう大人」っていう部分が共存する思春期真っ只中のソーロップ。







彼から学んだことも多い。


一瞬の出会いを繰り返す、私の旅スタイルから、
時間をかけて築く人間関係というものを久々に思い出させてくれ、その大切さ・難しさ・楽しさを一番教えてくれたのも、ソーロップだった気がする。








私がこの家を出て旅人に戻る日の朝まで、ソーロップは相変わらず私を怒らせてくれたけど、




今となっては、少しさみしい気持ちもある。




元気でやってるかな、ちゃんとまわり見れるようになったかな

かわいい弟のことを心配するのです。












家を出て一週間ほどしたとき、きむくんから近況が入りました。

きむくんが「えみりあがいなくなって、寂しい?」と聞いたらその答えは、










全然☆












・・・。

あ、ちょっとはね。









といって、私のものまねをしているそうです。

「ドゥユーアンダスタン!!!???」






ソーロップ、次会ったときはまず説教だよ!!
覚えとけ!!!
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[2015/11/08 16:41] | ネパール
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