東へ東へ・・・目的地は、ずばり『日本』!
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この二枚の写真は、10年前にインドを訪れたとき、カルカッタで撮った写真だ。







10年前―――


泊まっていた宿のすぐ下の階段の小さなスペースでサモサ屋をしていたインド人。

せがまれるがままに写真を撮ると、

「その写真、現像して、くれ!!」

と少々強引に言わた。



発展途上国と言われる国では珍しくない光景だ。

そのとき、送るにしてもインドという環境では届く可能性も低く、
かといっていつまた来印するかもわからず、
一方的にせがまれたこの流れにあまり乗り気になることができず、

あいまいな返事をして去った。






世界を旅する中で、自分の写真を持つということがとても貴重で、決して当たり前ではない人が多いと気づく。
カメラの有無だけではなく、現像する環境もないということは、『自分の遺影がない』ということだ。


そういう国・人が世界には実はあまりに多い。


ラオスでは、過去に旅で出会った現地の人に写真を渡している旅人に出会った。
写真も喜ばれるけど、その人との再会や変化を知るのも醍醐味なのだと教えられた。










そして先日、一時帰国したときに、私も10年前のインド旅行の写真を再び開いた。













記憶をたどりながらカルカッタのその場所に行くと、サモサ屋はなくなっていた。
その代り、若い兄ちゃんと、おじさんがやっている、とてもきれいな店構えのローカル食堂になっていた。

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店員の青年に写真を見せ、『10年前なんだけど、この人知ってる?』と聞いてみる。



一枚目の写真をまじまじと見ながら、青年は言った。




『知っているよ。俺の兄貴だ。』




なんと!!
そう言われれば、確かにこの青年は、写真の男に似ている気もする。



『もし兄貴に会いたいなら、夕方また来てくれる?きっと、兄貴も喜ぶと思うよ。
それからもし朝ごはんがまだなら食べて行きなよ』

と言って、店の前で焼いていたパイ風のパンとインド風フライドポテトのカレーを出してくれた。
お金は受け取ってくれなかった。

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夕方、再び店を訪れる。

そこには、一枚目の写真と同じ顔の男がいた。

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少しがっしりしたかな、でも、間違いなくこの人だ。



彼は当然ながら、私のことは覚えていないようだったし、私も写真がなかったら忘れていただろう。


でも、彼はすごく喜んでくれ、写真を大切に銭箱にしまい、
何度も何度も眺めたり、家族や客に見せていた。



当時一緒に働いていた従業員(写真二枚目)は、その後店を辞め、
別の町に移っていたそうだ。

そしてサモサ屋は辞め、現在は家族で新しく建てたこの食堂を営んでいる。


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そんな家族の写真をもう一度撮らせてもらい、『また10年後に届けに来なくちゃね』と笑い合った。

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今はインドでも携帯やスマホを持っている人がとても多く、
ここでは写真をせがまれることはあまりない。

けれど、写真を通してつながる輪は時間を越えて存在する。





10年たち、モノクロになりかけた私のカルカッタの記憶に色を挿したのは、
間違いなくこの写真とその再会だったと思う。
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[2015/02/02 23:09] | インド
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